再見梅瓶
お盆に入りこれからは本格的な残暑に入るかと思っていたら九州地方を中心にまたの大雨。工房のある伊豆も今朝早くからしきりに降り注ぐ雨音がずっと聴こえています。
先週初めて海外のお客様に作品を送りました。送り先は中国の古都成都、現在は四川省の省都となっており今年に入り常住人口も2,000万人を超える大都市のようです。四川といえばまず辛い四川料理を思い浮かべてしまいますが、古来からお茶の名産地ということもあり、喫茶文化が根強く数多くの「茶館」や「茶座」(屋外でお茶を飲むお店)が盛んで、知り合いの通っている中国茶の学校は何万人もの卒業生がいるとのこと。人口の桁がいちいち一つ違う。。。(笑)
今回ご注文くださったのも、中国茶を長年やっておられる中国の茶人の方。梅瓶を気に入ってくださり、購入前に「一つだけ質問が」と知人を介して質問をして来られました。
その質問は、「あなたはこの梅瓶を作っている時にどのような事を思って作られましたか?」というもの。
作品のポイントやこだわり、製法などのご質問は今までもお受けした事があるのですが、作っている時の心情をお尋ねになられたのは初めてだったので、驚きつつも嬉しく、、
「この梅瓶は美しく作るのが難しいのでとても集中して作っています。作っている時は、いつも内側に秘めている想いが健康的に外側に伸び伸びと膨らみ、膨らみ切ってしまう前にまた理性的に美しく収まるようなイメージで作っています」と制作時に思い描いている事をそのままお答えしました。
まだ自分自身も行ったことがない土地へ作品が旅立ち、なにか不思議な気持ちですがこのような感性を育み重視する茶人が数多く住まわれる古都成都。いつかその様な中国茶人の方々とお茶を飲みながら、ゆっくりとお互いのお茶文化やゆかりの杜甫のお話しなど伺える日を雨の音を聴きながら夢想するお盆最終日でした。
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